株を買う時は4つの指標(PER・PBR・ROE・ROA)で判断することが重要です。【株のお勉強】

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#株の基礎知識 #PER #PBR #ROE #ROA #4つの指標 #資産運用 

4つの指標『PER』『PBR』『ROE』『ROA』って何⁈

株価収益率・株価純資産倍率・自己資本利益分率・純資産利益率

株の割安に買えるかを数値で判断する指標に使う!

PER【株価収益率】(Price Earnings Ratio)

株価収益率

10〜15倍以下なら割安

株価収益率。株価÷EPS(1株あたり利益)(倍)。株価と1株あたり利益と株価を比較した指標。EPSの何倍まで買われているかを示す。同業種で相対的に見る指標である。

PBR(株価純資産倍率)

株価純資産倍率

1倍未満なら割安

PBR(株価純資産倍率)は現在の株価がその企業の1株当たりの純資産に対して何倍に相当するかを表す指標です。

PERと同様に、株価が適正かどうかを判断するための数値になります。

PBRの計算式

PBRは株価を1株当たりの純資産で割って求めることができます。

PBR(倍)=株価÷1株当たり純資産

株価が1200円で純資産が1000円の会社の場合、PBRは1.2倍(1200÷1000)となります。

PBRの目安

一般的な判断基準として、PBRが1倍以上であれば割高、1倍未満であれば割安だと考えられます。

PBRが1倍以上であるということは株価と1株当たりの純資産が等しいということです。つまり、理論上は会社が解散した場合、株主に投資額がそのまま戻ってくる株価であるといえます。

逆に、PBRが1倍未満のケースは、株価は適正水準を割り込んでいるので「割安=買い時」であるという判断材料にできます。

PBRの活用方法

PBRは、「PERと組み合わせることで株価が適正かどうかをより正確に判断する」ことができます。

2つの指標の違いはPERは会社の「利益」を基準に判断し、PBRは会社の「資産」を基準に判断するという点です。投資家として、会社の収益性に期待するのか、会社の資産を重視するのかによってこの2つの指標を使い分けましょう。

ROE(自己資本利益率)

ROE(自己資本利益率)は、Return On Equityの略で、株主が出資した資本(自己資本)を使って、企業がどれだけの利益を上げているかを示す指標です。「株主資本利益率」とも呼ばれます。

簡単に言うと、株主のお金がどれだけ効率的に会社の利益に繋がっているかを表すものです。

ROEから何がわかるの?

 * 経営効率の良さ: ROEが高いほど、企業は株主の資本を効率的に活用して利益を生み出していると判断できます。一般的に、ROEが高い企業は経営効率が良いと評価されます。

 * 投資の魅力度: 投資家は、より高いリターンを期待するため、ROEの高い企業を投資先として魅力的に感じることが多いです。

 * 株主への貢献度: ROEは、企業が株主の期待に応えられているかを示す指標の一つとなります。

10%以上なら成長性が高い

ROEの計算方法

ROEは以下の計算式で求められます。

\text{ROE}(\%) = \frac{\text{当期純利益}}{\text{自己資本}} \times 100

 * 当期純利益: 1年間の事業活動で得た利益から、すべての費用や税金を差し引いた最終的な利益です。

 * 自己資本: 株主が出資した資本金や、過去の利益の蓄積(利益剰余金)など、返済する必要のない資金です。貸借対照表の純資産から新株予約権と少数株主持分を差し引いたものが用いられることもあります。

ROEの目安

一般的に、ROEが8%~10%以上であれば優良企業と判断されることが多いですが、業種によって平均値は大きく異なります。そのため、同業他社と比較することが重要です。

ROEを分析する際の注意点

 * 業種による違い: 業種によって資本構成やビジネスモデルが異なるため、ROEの平均値も大きく異なります。異なる業種の企業を単純に比較することはできません。

 * 財務レバレッジ: ROEは、企業の負債(他人資本)の活用度合いである財務レバレッジの影響を受けます。負債を多くして事業を拡大している企業は、自己資本が少なくなるためROEが高くなる傾向がありますが、財務リスクも高まります。ROEが高いからといって、必ずしも健全な経営状態であるとは限りません。

 * 一時的な要因: 特別利益の計上など、一時的な要因でROEが大きく変動することがあります。数年間の推移を見て、持続的な収益力があるかを確認することが重要です。

 * ROAとの比較: ROA(総資産利益率)は、総資産に対する利益率を示す指標で、負債も含めた企業の全ての資産の活用度合いを示します。ROEとROAを併せて分析することで、企業の収益性の全体像を把握することができます。

ROE向上のための施策

企業がROEを向上させるためには、以下の方法などが考えられます。

 * 収益性の向上: 売上高を増やす、コストを削減するなどで当期純利益を増やします。

 * 資産効率の向上: 不要な資産を売却するなどして総資産を減らし、自己資本比率を高めます。

 * 財務レバレッジの最適化: 負債と自己資本のバランスを見直し、効率的な資金調達を行います。

 * 自社株買い: 市場に流通している自社の株式を買い戻すことで、自己資本を減少させ、ROEを向上させる効果があります。ただし、これは本質的な収益力向上とは異なる場合があります。

ROEは、企業の収益性と効率性を測る上で非常に重要な指標の一つです。しかし、ROEの数値だけで企業の全てを判断するのではなく、他の財務指標や企業のビジネスモデル、業界の状況なども総合的に考慮して分析することが大切です。

ROA(純資産利益率)


ROAは、Return On Assetsの略で、会社が持っているすべての資産(総資産)を使って、どれだけの利益を上げているかを示す指標です。「総資本利益率」とも呼ばれます。
簡単に言うと、会社全体の財産が、どれだけ効率的に利益を生み出しているかを表すものです。
ROAから何がわかるの?

  • 資産全体の収益性: ROAが高いほど、会社は持っている資産を効率的に活用して利益を生み出していると判断できます。
  • 経営効率の総合的な評価: 借金(負債)も含めた全ての資産を使ってどれだけ利益が出ているかを見るため、経営者の資産活用能力を総合的に評価できます。
  • 同業他社との比較: 同じ業種の会社とROAを比較することで、その会社が資産を効率的に活用できているかを相対的に評価できます。
    ROAの計算方法
    ROAは以下の計算式で求められます。
    \text{ROA}(\%) = \frac{\text{当期純利益}}{\text{総資産}} \times 100
  • 当期純利益: 1年間の事業活動で得た利益から、すべての費用や税金を差し引いた最終的な利益です。
  • 総資産: 会社が持っているすべての財産の合計です。現金、預金、土地、建物、機械設備、売掛金、在庫などが含まれます。貸借対照表の資産の部の合計額です。
    ROAの目安
    一般的に、ROAが5%以上であれば良好とされることが多いですが、業種によって平均値は大きく異なります。設備投資の多い製造業などはROAが低くなる傾向があり、IT企業のように比較的少ない資産で利益を上げられる業種はROAが高くなる傾向があります。そのため、同業他社と比較することが重要です。
    ROAを分析する際の注意点
  • 業種による違い: ROEと同様に、業種によってビジネスモデルや必要な資産の規模が異なるため、ROAの平均値も大きく異なります。異なる業種の企業を単純に比較することはできません。
  • 資産規模の影響: 資産規模の大きな会社は、利益額が大きくてもROAが低くなることがあります。
  • 一時的な要因: 特別利益や固定資産の売却益など、一時的な要因でROAが大きく変動することがあります。数年間の推移を見て、持続的な収益力があるかを確認することが重要です。
  • ROEとの比較: ROEは自己資本に対する利益率、ROAは総資産に対する利益率です。この2つを比較することで、会社の資金調達構造(自己資本と負債のバランス)が収益性にどのように影響しているかを分析できます。一般的に、ROEがROAよりも高い場合、会社は負債を活用して効率的に利益を上げていると考えられますが、負債比率が高い場合は財務リスクにも注意が必要です。
    ROA向上のための施策
    企業がROAを向上させるためには、以下の方法などが考えられます。
  • 収益性の向上: 売上高を増やす、コストを削減するなどで当期純利益を増やします。
  • 資産効率の向上:
  • 売上債権の回収期間短縮: 売掛金などの回収を早くすることで、現金を増やし、不要な資産を減らします。
  • 在庫の最適化: 過剰な在庫を持たないように管理することで、在庫にかかるコストを削減し、資産効率を高めます。
  • 固定資産の効率化: 使われていない遊休資産を売却するなどして、資産を有効活用します。
  • 事業ポートフォリオの見直し: 収益性の低い事業から撤退し、成長性の高い事業に資源を集中させることで、全体のROAを向上させます。
    ROAは、会社の資産全体の収益力を示す重要な指標です。経営者がどれだけ効率的に会社の財産を活用して利益を生み出しているかを知る上で役立ちます。ROEと合わせて分析することで、より深く会社の経営状況を理解することができます。

純資産利益率

5%以上なら成長率が高い

ディフェンシブ株(ディフェンシブ銘柄)とは

ディフェンシブ株(ディフェンシブ銘柄)とは、景気の変動の影響を受けにくいビジネスモデルを持った企業の株を指します。景気が後退しても業績がそれほど悪化せず、「守り」に強いことから、こう呼ばれています。

具体的には、生活必需品である食品や日用品、薬品、社会インフラである電力、ガス、鉄道、通信等の業種を指します。不況時でも業績や株価が大きく崩れにくいことから、将来の先行きに対する不安が高まったときに注目されやすい傾向があります。また、不景気下での投資において、投資家の損失が少ない銘柄として扱われています

ディフェンシブ株と対になるのが、景気敏感株であり、こちらは景気によって株価が大きく変動する分、リターンが大きいという特徴があります。このように、どちらにもメリット・デメリットがあるため、上手に組み合わせて投資をしていくことが重要となります

まとめ

しっかり企業分析して資産運用をしていきましょう。

【おさらい】

株を買う際にはいくつかの指標を考慮することが重要です。以下は、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)の4つの指標を優しく説明します。

  1. PER(株価収益率):
    • PERは、株価を一株当たりの利益で割ったものです。
    • 一般的に、低いPERは株価が収益に対して割安であることを示し、高いPERは株価が過大評価されている可能性があります。
  2. PBR(株価純資産倍率):
    • PBRは、株価を一株当たりの純資産で割ったものです。
    • 低いPBRは、割安な株を示す傾向があり、高いPBRは相対的に高値で取引されていることを意味します。
  3. ROE(自己資本利益率):
    • ROEは、企業が自己資本を活用して生み出す利益の割合を示します。
    • 高いROEは、企業が収益性が高いことを示す可能性があります。
  4. ROA(総資産利益率):
    • ROAは、企業が総資産を活用して生み出す利益の割合を示します。
    • 高いROAは、効率的に資産を運用する企業を示すことができます。

これらの指標を総合的に評価し、企業の財務健全性や評価を理解するのに役立ちます。ただし、これらの指標だけを頼りに投資判断をするのではなく、企業の業績や将来の成長性についても調査することが大切です。

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