前回の記事では、Metaの個人向けAIエージェント「Muse」とは何か、一般的に何ができるのかを入門編としてまとめました。そのとき「活用の深掘りは今後の検証記事に回す」と書きましたが、今回はその続きです。
きっかけは、新しいアカウントでMuseを使い始めたことです。私自身は今も、課金して使っているClaudeを主軸に、GeminiとChatGPTを使い分けている段階で、Museは始めたばかりです。ですからこの記事も、特定のAIを推すものではなく、実際にやってみた初期設定の手順を、公平な立場でまとめたものです。
この記事でわかること
- Museの初期設定で、はじめにやっておくとよいことがわかります
- 名前の決め方と、スマホ・パソコンでの使い分けがわかります
- サービス連携を、必要なものだけ選ぶ考え方がわかります
- 新しいアカウントに、前の情報を引き継ぐ方法がわかります
- いきなり大事な仕事を任せる前に、小さく試す手順がわかります
目次
- まず結論:はじめにやっておくことは5つだけ
- 名前を決める
- スマホとパソコンを同じアカウントで使う
- 連携は、必要なものだけ選ぶ
- 前の情報を、引き継ぎメモで渡す
- 小さな仕事で試す
- 初期設定チェックリスト
- やらなくてよいこと・注意点
- まとめ
まず結論:はじめにやっておくことは5つだけ
初期設定というと、設定画面を全部埋めないといけないように感じますが、実際にやってみて大事だと感じたのは、次の5つだけでした。
- 名前を決める:呼び名を決めると、指示や会話がしやすくなります
- スマホとパソコンを同じアカウントで使う:同じ会話を、場所に合わせて続けられます
- 連携は、必要なものだけ選ぶ:全部つなぐ必要はありません
- 前の情報を、引き継ぎメモで渡す:新しいアカウントでは、前の記憶がそのまま残るとは限りません
- 小さな仕事で試す:いきなり大事な送信や購入は任せず、様子を見ます
この5つが済めば、とりあえず使い始めるには十分でした。細かい設定は、使いながら足していけばよいと思います。
名前を決める
Museでは、はじめにアシスタントの呼び名を決める場面があります。私は「Muse」と呼ぶことにしました。後で変更することもできます。
呼び名を決める意味は、単なる愛称だけではありません。
- 指示が短くなる:「Muse、この内容を覚えておいて」のように、話しかける相手がはっきりします
- 区別がつく:ClaudeやGemini、ChatGPTと併用していると、どのAIに何を頼んだのかが混ざりやすくなります。呼び名があると、その区別がつきやすくなります
- 後から変えられる:最初に決めた名前がしっくりこなくても、変更できるので、深く悩む必要はありません
私の場合は、サービス名と同じ「Muse」にしました。別の名前をつけて親しみやすくするのも、もちろんよいと思います。
スマホとパソコンを同じアカウントで使う
Museは、Web(muse.ai)やiOSアプリ、Androidアプリ、Macアプリで使えます。アカウントは各端末で共有され、同じ会話をスマホとパソコンの両方から続けられます。これは前回の記事でも紹介した点ですが、実際に新しいアカウントで試して、便利さを実感しました。
私の使い分けのイメージは、次のとおりです。
- スマホ:外出先での短い確認や、思いついたときのメモ、写真の送付
- パソコン:家での長い文章の下書きや、ファイルの整理、ブログの下書きづくり
確認のポイントは、スマホで始めた会話が、パソコンでも同じように見えるかどうかです。両方で同じ会話が続いていることが確認できれば、連携はできています。端末ごとに別のアカウントになってしまうと、会話が分かれてしまうので、ここは最初に確認しておくと安心です。
連携は、必要なものだけ選ぶ
初期設定では、GmailやGoogleカレンダーなどのサービス連携が提案されます。連携すると、メールの整理や予定の確認など、外部サービスとつないだ使い方ができるようになります。
ただし、ここで大事なのは「全部つなぐ必要はない」ということです。私の考え方は、次のとおりです。
- 今すぐ使いたいものだけつなぐ:メールや予定を扱いたいなら、その連携だけを選びます
- 不要なものは後回しにする:使わないサービスは、必要になったときに改めてつなげば十分です
- 大事な操作は承認制だと理解しておく:送信や購入など、取り消しにくい操作は、利用者の確認を挟む仕組みになっています。連携したからといって、勝手に送られるわけではありません
また、パスワードなどの認証情報は、チャットに直接書かないことが基本です。専用の安全な入力画面を使う設計になっているので、画面の案内に従って入力します。これはMuseに限らず、どのAIやサービスでも同じ注意点です。
なお、この記事では、私がどの連携を完了したかまでは断定しません。連携は任意の設定であり、読む人によって必要な組み合わせが違うからです。まずは「自分が何を任せたいか」を決めてから、必要な連携だけを選ぶのがよいと思います。
前の情報を、引き継ぎメモで渡す
新しいアカウントで使い始めたときに、いちばん戸惑いやすいのが「前のAIとの経緯が引き継がれない」ことです。Museには、好みや経緯を覚えるメモリの機能がありますが、新しいアカウントでは、前の記憶がそのまま残っているとは限りません。
そこで私がやったのは、引き継ぎメモを1枚にまとめて、新しいアカウントのチャットで渡す方法です。メモに入れるとよいのは、次のような内容です。
- 名前と呼び方:自分の名前と、どう呼んでほしいか
- やり取りの言葉と時間帯:日本語でやり取りすること、タイムゾーン
- ブログや活動の基本情報:ブログ名、ペンネーム、活動の種類
- AIの使い分け:主軸にしているAIと、Museの位置づけ
- 進め方の好み:具体的な作業を任せて完成品を受け取りたいのか、説明を聞きながら進めたいのか
- 進行中の大きな予定と、その締め切り:期限があるものは、期限と「まだ未確認なこと」を分けて書く
渡すときは、ファイルを添付して「この内容を覚えてください」と伝えるだけでも十分です。ただし、次の点には気をつけました。
- 個人情報は入れない:住所や電話番号、パスワードなどは、引き継ぎメモに入れません
- 他人の個人情報も入れない:写真やスクリーンショットに、顔や電話番号などが写っていないか、公開前に必ずチェックします
- 未確認なことは「未確認」と書く:推測で断定しないことで、後で間違いが広がるのを防ぎます
- 呼び方は確認してもらう:メモに書いた名前と、実際に呼んでほしい名前が違う場合があるので、最初に確認してもらうと安心です
私の場合も、メモに書かれていた名前と、最初に設定で使った名前が違っていたため、呼び方を確認してから「トニーでお願いします」と伝え直しました。こうした小さな確認が、後々の行き違いを減らします。
小さな仕事で試す
初期設定が済んだら、いきなり大事な仕事を任せるのではなく、小さな仕事で試すのがよいと思います。私がおすすめする試し方は、次の順番です。
- 要約や下書きづくり:文章の要約や、ブログの下書きのたたき台づくりなど、失敗しても直しやすい仕事から始めます
- チェックリストづくり:やることリストや、持ち物リストなど、結果が目に見えやすい仕事も試しやすいです
- 承認の画面を確認する:送信や購入など、取り消しにくい操作では、確認の画面が出ることを確かめておきます
- 間違いはその場で直す:出力が違っていたら、その場で指摘して直してもらいます。そうすることで、好みや決め事が少しずつ蓄積されます
AIも間違うことがあります。大事な数字や日程は、公式情報でもう一度確認するのが安全です。これは前回の記事でも書いた注意点ですが、初期設定の段階から習慣にしておくと安心です。
初期設定チェックリスト
ここまでの内容を、チェックリストにまとめました。最初に全部を埋める必要はありません。済んだものから、チェックしていってください。
- ☐ アシスタントの呼び名を決めた(後で変更できる)
- ☐ スマホとパソコンで、同じアカウント・同じ会話が続くことを確認した
- ☐ 連携するサービスを決めた(Gmail、Googleカレンダーなど、必要なものだけ)
- ☐ 不要な連携は、後回しにした
- ☐ 引き継ぎメモを用意し、新しいアカウントで渡した
- ☐ 名前・呼び方、言葉、タイムゾーン、進め方の好みを伝えた
- ☐ 進行中の予定と、その締め切り・未確認なことを分けて伝えた
- ☐ パスワードをチャットに書いていない
- ☐ 小さな仕事(要約・下書き・チェックリスト)で試した
- ☐ 大事な数字や日程は、公式情報で再確認する習慣にした
やらなくてよいこと・注意点
最後に、初期設定で「やらなくてよいこと」と、注意点をまとめます。
- 設定画面を全部埋める必要はない:最初は5つの手順で十分です。細かい設定は、使いながら足していけばよいと思います
- すべてのサービスを最初につなぐ必要はない:必要なものだけを選びます
- パスワードをチャットに書かない:専用の安全な入力画面を使います
- 個人情報が写った写真は、そのまま使わない:顔や電話番号などが写っている場合は、イラスト化するなど、加工してから使います
- 特定のAIを「メイン」と断定しない:私自身も、Claudeを主軸にしつつ、Museは検証中の段階です。用途に合うかどうかで、公平に見るのがよいと思います
- 料金や機能は変更される場合がある:無料プランと有料プランの内容や、対応環境は変わることがあります。最新の情報は公式サイトで確認してください
まとめ
Museの初期設定で、はじめにやっておくことは、決して多くありません。
名前を決め、スマホとパソコンを同じアカウントでつなぎ、必要な連携だけを選び、引き継ぎメモで前の情報を渡し、小さな仕事で試す。この5つが済めば、使い始める準備は整います。
前回の入門編では「Museとは何か」を紹介し、今回は「はじめにやっておくこと」をまとめました。今後は、実際に使ってみてわかったことや、他のAIとの使い分けについても、検証しながら報告していきたいと思います。
参考記事
- 前回の記事:新しい個人向けAI「Muse(ミューズ)」とは?|Metaが始めたAIエージェントを、一般的な機能で紹介します(https://kita-popeye.com/muse-ai-agent-introduction/)
- Muse公式サイト(https://muse.ai)
出典
- Muse公式サイト(https://muse.ai)
- 前回の記事(https://kita-popeye.com/muse-ai-agent-introduction/)
- 本記事の手順は、2026年11月1日に新しいアカウントで試した体験をもとに書いています。機能や画面の表示は変更される場合があります
免責事項
本記事は、特定のサービスを推奨するものではなく、個人の調査と体験をもとにした紹介です。サービスの内容・料金・対応環境は変更されることがあります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
tokachi_sky(とかちスカイ)トニー@北の大地十勝 Kita-no-Daichi Tokachi

コメント